日本人に大人気の台湾旅行は、台北や高雄といった大都市をめぐるものがほとんどですが、台湾リピーターになると地方都市などをめぐるようにもなっていきます。
そしてちょっと難易度があがる場所として台湾の離島があります。その中でも最も難易度が高いと言われているのが台東県にある太平洋に浮かぶ離島の蘭嶼(ランユー)。
この記事では、そんな簡単には行けない蘭嶼への行き方・アクセス方法を徹底解説します。
蘭嶼の位置
蘭嶼(中国語拼音:lán yǔ、日本語読み:ランユー)は台湾南東部に位置する48平方キロメートルほどの小さな離島で、台東から船で2時間30分ほどの距離にあります。
台湾の原住民の1つであるタオ族が住んでおり、そのルーツであるフィリピンのバタン諸島からはわずか100キロメートルしかない場所です。
台東から蘭嶼へ行く方法
離島である蘭嶼までの交通機関は船と飛行機がありますが、どちらも台湾本島の台東県から出ています(一部の船は屏東県の墾丁から出ている)。そのため、日本から蘭嶼に行く場合はまず台東県(または屏東県)まで移動しなくてはなりません。
*屏東県経由で行く方法は後述
台北から台東までの移動
台北市内から台東へと向かう交通機関は台湾鉄道または飛行機の2択です。2025年現在、台北から台東まで直通の高速バスはありません。
台湾高速鉄道を利用する場合は、特急(自強號、自強號3000、太魯閣號、普悠瑪號)で4時間〜4時間30分の長旅です。台東ってめちゃくちゃ遠いんです。西側は台湾新幹線が通っていますが、東側は台湾鉄道しかありませんからね。
列車名 | 座席 | 所要時間 | 大人 | 子供 |
自強號 自強號3000 太魯閣號 普悠瑪號 | 普通車指定席 | 4時間〜4時間30分 | NTD783 | NTD392 |
自強號3000 | ビジネスクラス(騰雲座艙) | 4時間〜4時間30分 | NTD1,145 | NTD573 |
*自強號3000、太魯閣號、普悠瑪號は全車指定席(たまにルールが変わって一部だけ自由席の場合がある模様)。指定席券が無いと乗車すらできない。
*自強號は無座票(站票)という考え方があり、指定席券を持っていなくても乗車可能、空いている座席に座って良いが、後から乗客が来た場合は譲らないといけず、混雑時はデッキに追いやられる。
*見たところ、台北 – 台東間は自強號は現在は運行していない模様。
台北から台東へ直通で運行する特急列車は1日15本程度しかなく、朝6:00台に台北を出ても10:10頃台東着が最速です。
4時間以上かかる行程は時間がもったいないので、台北松山 – 台東空港感で飛行機を利用する方も多いです。
桃園国際空港から台湾入りする方は、台湾国内線が飛んでいる台北松山空港まで移動しましょう。MRT、高速バス1840及び1841、タクシーでの移動方法が一般的です。
台北松山空港から台東空港までは、華信航空または立榮航空を利用することができます。
航空会社 | 区間 | 所要時間 | 便数 | 大人正規運賃 | 割引時 |
華信航空(マンダリン航空) | 台北松山 – 台東 | 55分 | 毎日2便(朝夕) | NTD2579 | NTD1808~ |
立榮航空(ユニー航空) | 台北松山 – 台東 | 65分 | 毎日3-4便 | NTD2460 | NTD2328~ |
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台湾国内線の就航状況と予約サイトのリンクは以下の記事にまとめています。
高雄から台東までの移動
日本から直行便が就航する南の最大都市高雄から台東へ向かう場合、交通手段は台湾鉄道のみになります。
*高速バス、飛行機は無い
特急(自強號、自強號3000、太魯閣號、普悠瑪號)で2時間、普通列車(快速)で3時間ほどです。高雄からでも台東ってめちゃくちゃ遠いんですよね。
列車名 | 座席 | 所要時間 | 大人 | 子供 |
自強號 自強號3000 普悠瑪號 | 普通車指定席 | 2時間 | NTD362 | NTD181 |
自強號3000 | ビジネスクラス(騰雲座艙) | 2時間 | NTD687 | NTD343 |
區間快車(普通列車快速) | – | 3時間 | NTD233 | NTD117 |
*自強號3000、太魯閣號、普悠瑪號は全車指定席(たまにルールが変わって一部だけ自由席の場合がある模様)。指定席券が無いと乗車すらできない。
*自強號は無座票(站票)という考え方があり、指定席券を持っていなくても乗車可能、空いている座席に座って良いが、後から乗客が来た場合は譲らないといけず、混雑時はデッキに追いやられる。
*見たところ、高雄 – 台東間は自強號は現在は運行していない模様。
高雄から台東へ直通で運行する特急列車は1日15本程度です。1日2本ほど直通の普通列車がありますが、3時間普通列車は結構辛いと思いますね、私は好きですけどw
台東空港から蘭嶼までの移動
台北松山空港から台東空港まで国内線で移動する方はそのまま、鉄道で台東駅まで移動する方は、台東駅から路線バスまたはタクシーで台東空港まで向かいます。
台東空港と蘭嶼空港は徳安航空(Daily Air)という小さなプロぺラ機を飛ばす航空会社で移動することになります。徳安航空ので実際に台東から蘭嶼に行った時の搭乗機はこちら↓
この路線は本数こそ1日8本程度ありますが、座席19席のうち島民以外に開放されているのはわずか4席のみなんです。
そして、ドアが閉まってからは滑走路走行中や飛行中含め全行程で電子機器の使用禁止。携帯電話の電源すら入れることが許可されていない厳格な路線です。徳安航空にメールで確認しましたが、電波を発しないカメラも使用不可です。とにかくじっと座って着陸を待つ路線です。
台東空港からは南東の方向に片道40分ほど。プロペラ機のため、天候に左右され、欠航することもしばしば。こればっかりは運ですね。
徳安航空のフライトは公式WEBサイトからのみ予約可能。中国語のみの対応です。
台東富岡港から蘭嶼開元港まで移動
蘭嶼への王道の行き方は、実は台東富岡港から蘭嶼開元港まで船で行くコース。いくつかの船会社が運行しており、片道2時間〜2時間30分かかります。蘭嶼に直行する便が一般的ですが、綠島を経由するものもあります。
運航している会社や路線、時刻は時期によって異なりますが、基本的には以下の会社が船を運航しています。
綠島之星 https://280108.com.tw/index.php/#section1
凱旋海運 https://www.farnlin.com.tw/
金星客運・恆星客運 https://ferry.tw/
屏東(墾丁)から蘭嶼へ行く方法
高雄から屏東(墾丁)までの移動
高雄からは台東以外に最南端の屏東(墾丁) 経由で行く方法があります。この場合、墾丁にある後壁湖港というところまで行く必要があります。台東の富岡港利用の方が、東側に向かっているので便利そうに見えますが、台北からの利用者が多いため、ハイシーズンは満席で乗れない可能性もあります。後壁湖港は代替案として便利です。
また、台湾のリゾート地墾丁にある港なので、墾丁の滞在と絡めるのであれば十分活用できる港でもあります。
高雄から墾丁までの移動はそもそも路線バスしかないので(車両は高速バスと同じ)移動のハードルが高いと思う方もいるかもしれませんが、船のチケットと移動がセットになった商品も販売されていて色々と工夫がされています。
後壁湖港から蘭嶼までの移動
後壁湖港から蘭嶼までは金星客運または綠島之星が船を運航しています。