台湾最大の都市台北を中心に観光プランを組み立てる観光客はとても多いかと思います。そして台北の次にどの都市を観光しようかと考えた際、日本人観光客に人気な行き先の一つに太魯閣渓谷(タロコ渓谷)があります。
太魯閣渓谷(タロコ渓谷)は花蓮県(中国語:花蓮縣)に位置する巨大観光地で、台北から行く場合にはバス/電車/飛行機と様々な選択肢を持っています。この記事ではそんな台北-花蓮間の移動について、徹底解説します。
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台北と花蓮の位置関係
台北市は台湾の北西に位置しており、対する花蓮は台湾の東海岸の中央あたりに位置する都市です。台湾の経済の中心である台北・台中・高雄が位置する西海岸には南北を縦断する新幹線が走っていますが、東海岸には存在しないため、縦の移動はちょっと大変になります。
台北-花蓮間には3つの移動方法がある
では台北から花蓮までの移動にはどのような方法があるかというと、2024年現在は主に3つの移動方法があります。
電車(台湾鉄道)
日本人にとって最も簡単?というか馴染み深そうなのが電車で行く方法です。日本ほどではありませんが、(比較的)時間に正確で本数もある程度あり、価格も抑えめである電車は間違いなく旅行者にとっては簡単な移動方法だと思います。
バスよりも鉄道が圧倒的に便利なのは、行ったことのない観光地でも「駅」という確実に電車が来る場所をGoogle Mapでも肉眼でも確認しやすいところじゃないでしょうか。台湾はバス停が沢山あり、系統も大変多いので(しかもアナウンスが中国語であることが大半)、ちょっと敬遠してしまう人も少なくないはずです。
台北-花蓮間には台湾鉄道(中国語:台鐵)が走っており、普通列車から特急列車までたくさんの列車が走っています。
台北から花蓮までの所要時間と料金は以下の通りです(1台湾ドル=4.433円で計算)。
種別 | 所要時間 | 料金(台湾ドル) | 料金(日本円換算) | 備考 |
區間車(普通列車) | 約3時間10分 | NTD283 | 1,255円 | |
莒光(日本の急行列車に相当) | 約3時間40分 | NTD168 | 748円 | 1日に1-2本程度しかない |
太魯閣(タロコ) | 約2時間10分 | NTD440 | 1,951円 | 1日に2-3本程度しかない。太魯閣(タロコ)とあるが、 これ以外の種別でもタロコには行けます |
普悠瑪(プユマ) | 約2時間10分 | NTD440 | 1,951円 | |
自強號 | 約3時間10分 | NTD427 | 1,893円 | 日本の特急に相当 |
自強號(3000) | 約2時間20分 | 普通席 NTD440 騰雲座艙(グリーン車) NTD796 | 普通席 1,951円 騰雲座艙(グリーン車) 3,528円 | 日本の特急に相当し、2021年12月29日から投入された 最新車両で運行、グリーン車もある。 種別に”3000″があるかどうかで見分けが可能。 |
區間車は、日本の通勤型ロングシートの車両が多く、安く行くことができますが少し疲れてしまうかもしれません。一番時間のかかる(なのに急行相当笑)莒光が最も安いですが、そもそもほとんど走っていなく、短期間旅行で時間を合わせられるのか、要検討です。
現実的なのは太魯閣、普悠瑪、自強號と最新の自強號(3000)。太魯閣は最も速い列車ですが、本数が少ないため、普悠瑪の方が便利かもしれません。本数もそれなりにありますし、2012年デビューの比較的綺麗な車両に乗ることができます。
今最もおすすめなのは最新の自強號(3000)。2021年末のデビューで、最新の車両を体験することができるほか、ビジネスクラス(中国語愛称:騰雲座艙、日本のグリーン車に相当)を6号車に備えています。しかも軽食と飲み物付きです。まだ運行本数は少ないですが、せっかくの機会に利用してみてはいかがでしょうか。
高速バス
台北から花蓮への高速バスルートは北花線と呼ばれ、現在多くの台湾人や観光客に利用されている移動方法です。台湾鉄道の場合は基隆方面をぐるっと回り、山間を迂回して宜蘭県(羅東方面)へと入ってくるのですが、2020年に山間部の工事が完了し、山間をショートカットする形で宜蘭県(羅東方面)へと抜けることができるようになりました。
統聯客運、台北客運、首都客運の3社が運行(見たところ、首都客運も実態としては台北客運が運行している模様)しており、出発は台北駅前ではなく、少し先の南港駅前になります。
南港は、新幹線の終点駅でもあり、新幹線や台湾鉄道(ともに所要時間は10分程度)、地下鉄(22分程度)でもアクセス可能です。
統聯客運(Ubus)1663 南港→花蓮
種別 | 区間 | 所要時間 | 料金(台湾ドル) | 料金(日本円換算) | 備考 |
統聯客運 1663 | 南港-花蓮 | 3時間30分 | 片道 NTD320 | 片道 1,419円 | 台北駅ではなく南港駅からの発車なので注意(南港駅は新幹線の終点の駅) |
台北客運/首都客運 1071 南港→花蓮
種別 | 区間 | 所要時間 | 料金(台湾ドル) | 料金(日本円換算) | 備考 |
首都客運 1071 台北客運 1071 | 南港-花蓮 | 3時間30分 | 片道 NTD320 | 片道 1,419円 | 台北駅ではなく南港駅からの発車なので注意(南港駅は新幹線の終点の駅) |
1071のバスは、降車駅として新城駅、花蓮駅の2つを選択できます。太魯閣に行く場合は新城駅の方が便利な時間帯があります(その先の乗り継ぎが)。
なお、2022年12月現在、新型コロナウイルスの影響で本数が大幅に削減されています。
月曜〜木曜:南港 9:00発、花蓮 15:00発 のみ
金曜〜日曜: 南港 9:00発、15:00発、花蓮 9:00発、15:00発
詳細はこちら
ちなみに、首都客運には、1580 板橋-花蓮という選択肢もあります。
飛行機
台北の松山空港(国内線ターミナル)から花蓮へは、UNI AIR 立榮航空(ユニー航空)が曜日限定で(2023年2月19日更新)運行しています。この航空会社は、台湾の国際線を担う会社の1つであるエバー航空(日本のANAと同じスターアライアンス加盟)と同じエバーグリーングループに所属する会社です。
種別 | 所要時間 | 料金(台湾ドル) | 料金(日本円換算) | 備考 |
UNI AIR 立榮航空 | 台北-花蓮 50分 花蓮-台北 40分 | 往復 NTD3,370 | 往復 14,860円 | エコノミー席のみの扱い |
注意が必要なのは、毎日運行はしていません。観光客が増える週末にかけて、木曜〜日曜(中国語表記:星期四〜星期日)のみ運行しています。大きく旅行スケジュールに影響するため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
行き先 | 時刻 | 運航日 |
台北松山→花蓮 | 7:50 – 8:40 | 木曜、土曜のみ |
台北松山→花蓮 | 15:50 – 16:40 | 金曜のみ |
台北松山→花蓮 | 19:00 – 19:50 | 日曜のみ |
花蓮→台北松山 | 9:10 – 9:50 | 木曜、土曜のみ |
花蓮→台北松山 | 17:10 – 17:50 | 金曜のみ |
花蓮→台北松山 | 20:20 – 21:00 | 日曜のみ |
花蓮から先、太魯閣(タロコ)へ行く方法
準備中