台湾中部最大の都市である台中の中でも、カラフルな家が並ぶ彩虹眷村は観光客にとって特別なスポット。多くの観光系媒体やSNSで取り上げられているので知っている人も多いはず。
この彩虹眷村はつい最近まで閉鎖を余儀なくされており、2023年にようやく再開となりました。台中の中でも結構辺鄙なところにあり、路線バスを使うのが一般的。
この記事では彩虹眷村の最新の運営状況と見どころ、アクセス方法をまとめていきます。
彩虹眷村(さいこうけんそん)とは
インスタなどで人気の台中イチの映えスポットがこの彩虹眷村「Rainbow Village」。古い建物を含む辺り一帯をカラフルにペインティングした彩虹眷村は、どこを撮っても映える観光地。写真はもちろん、動画で彩虹眷村の中を歩き回る様子を撮っても良いと思います。
眷村というのは日本人にとっては聞き馴染みのない言葉だと思います。これは台湾で外省人が居住する地区のことで、1949年ごろに中国大陸での内戦に敗れた中華民国国軍関係者が居住していた地区です。
ここ彩虹眷村は、もともと周辺の再開発に巻き込まれて取り壊し予定でしたが、住民の黄さん(2024年1月に死去)が2008年から建物に絵を描き、観光地化することで取り壊しを免れていたのだとか。
ちなみに、台北101の目の前にあり人気観光スポットの一つである「四四南村(読み:sì sì nán cūn)」や高雄でフォトジェニックと言われる「果貿社區(読み:guǒ mào shè qū)」も眷村であり、台湾中に存在しています。
【再開】最近まで閉鎖していた彩虹眷村
もともと老朽化していた建物の補強で2022年8月からしばらく閉鎖することとなっていたのですが、そこに重なるように、このカラフルな壁画をペンキで塗りつぶすという事件が発生してしまいます(閉鎖前日らしい)。
黄さん(ここに住むおじいさん)が全ての絵を描いていたと思っていたのですが、多くの絵は別の方が書いていたようで、著作権の問題で揉めていたそう。そこに痺れを切らし、自分達の絵をペンキで塗りつぶしたのだとか。
参考記事:彩虹眷村重開放首日、遊客讚維護狀況好 但遺憾少這一味
2023年6月から1ヶ月間の試験再開を経て、現在は日中9-17時に限定してオープンしています。
彩虹眷村の様子
台中駅から路線バスで移動し、彩虹眷村(嶺東南路)バス停で下車します。バス停もレインボーになっていますよ。
彩虹眷村の周辺は再開発が進み、高層マンションが建ち並びますが、彩虹眷村だけは低層の従来の建物を残しています。こうしてみると、このカラフルな建物は異様な光景でもありますね。
入口付近には「彩虹眷村 歡迎您」(レインボーブリッジへようこそ)とあります。
彩虹眷村は敷地内と敷地外があり、まずは以下の敷地外から。建物の周囲にもペイントが施されており、このエリアを通って建物の中へと入っていきます。
床にもペイントが施されているので、カラフルな空間に囲まれたような雰囲気に入り込めます。
いよいよ中へと入っていきます。現在は以下の時間でオープンしています。なお、張り紙は2023年の営業再開時のもので6/30までとなっていますが、2024年現在も営業しています。
営業時間中は上記の扉が開いていて、自由に出入りできますよ。冒頭で紹介した事件の影響か、敷地内には警備員が張り付いています。
敷地内に入ると、建物全体がカラフルに塗装された様子を楽しむことができます。長年観光客を楽しませてきた壁画もまだまだ残っていますが、事件によりペンキで塗られてしまった場所は木の板で覆われ、新しい絵が飾られています。
こうしてみると、元の絵の多くは塗りつぶされてしまっていることがわかりますね。
塗りつぶされたまま復旧していない場所もあります。
以下のエリアは壁一面がペンキで塗られてしまったのか、全てを覆うように木の板が敷き詰められていました。悲しいですね。
敷地内では演奏する方もいました。全身とギターがレインボー。
彩虹眷村への思いを綴ることができるエリアもあります。
彩虹眷村の一番奥には、少し変わった模様の壁絵もあります。
建物の外側まで、隙間なく色が塗られています。