【完全まとめ】台湾から馬祖(南竿・東引)への行き方|基隆・台北港発フェリーと航路ガイド

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連江

台湾北部から離島・馬祖列島(南竿・東引)へ行くには、フェリーを利用するのが基本です。
この記事では、基隆港・台北港から出発する航路の全ルート、新台馬輪・台馬之星の違い、そして南竿から東引へ向かう船の詳細まで、最新情報をわかりやすく解説します。

馬祖列島とは?

馬祖は台湾本島から約200km離れた島々で、行政区分は「連江県」。
主要な島は南竿、北竿、莒光(東莒・西莒)、東引の4つで、このうち南竿が観光の中心東引が台湾最北端の島として知られています。

南竿には宿泊施設や飲食店が集中しており、東引は断崖絶壁の絶景と軍事要塞の名残が魅力です。

馬祖(南竿・東引)へのアクセス方法まとめ

馬祖(南竿・東引)へフェリーで行く方法は大きく分けて2つあります。

  1. 基隆港からフェリーで行く方法(こちらが超基本、南竿と東引間の移動もできる)
  2. 台北港からフェリーで行く方法(定期便ではないが高速船)

この2つが、台湾本島から馬祖へ渡る代表的なルートです。
さらに、南竿と東引の間には島間を結ぶフェリーも運航しており、こちらは後半で紹介します。

① 基隆港から南竿・東引へ行く方法

馬祖へ行くメインルートは、基隆港発の夜行フェリーです。この航路には2種類のルートがあり、運航日は交互に変わります。これがすごくわかりにくいんです。

  • 先馬後東:基隆 → 南竿(福澳港)→ 東引
  • 先東後馬:基隆 → 東引 → 南竿

基隆からのフェリーを予約するときにはこの「先東後馬」「先馬後東」という言葉を理解しないといけません。詳しくは以下の記事で解説していますが、これによって、先にどちらの島に着くかが決まり、後の観光スケジュールに影響します。

逆に、馬祖(南竿・東引)から基隆に帰る時は日中の船旅になります。

使用される船

基隆港と南竿・東引の間で運航される船は2種類あります。

新台馬輪(新臺馬輪 / New Taima Ferry)

大型フェリーで、馬祖航路の主力船です。2023年に新しくなった船できれいな設備が特徴。
夜行便として基隆を出発し、約10〜11時間で南竿または東引に到着します。寝台・個室もあり、長距離移動でも快適に過ごせます。

台馬之星(Taima Star)

古い機材でフェリーで、稀に運航されています。

どちらの船がいいのか

これは新台馬輪の方が圧倒的に良いとされてます。新しい設備の船は、ベッドの寝心地も格段に良いと言われていて、選べるのであれば絶対に新台馬輪をお勧めします。

原則ほとんどの日程を新しい機材である新台馬輪が運航しているのですが、メンテナンスの関係で月に数日台馬之星で運航されることがあります(その場合は予約時にわかるようになっています)。

日程に余裕があれば、日付を調整して新しい機材を選びましょう。例えば下記では、11/19は台馬之星のみ運航、11/21は新台馬輪のみ運航です。ハイシーズンでは1日に両方の機材が運航することもあります。でもやはり新しい方から予約が埋まるのは言うまでもありません。

運航スケジュールの公開

公式サイトでは通常2ヶ月先までの運航スケジュールが公開されます。また、予約サイトでは2ヶ月後まで予約が可能になっています。

公式サイトはこちら

この暗号みたいな表を読み解く必要がありまして、「先東後馬」「先馬後東」に関しては以下で確認してください。基隆を起点に考える点は同じですが、奇数日か偶数日かで航路が異なるということが書かれています。

所要時間の目安

そしてこの航路が異なることで経由地の順番が変わるので、所要時間および到着時刻が変わってきます。

「先馬後東」では、南竿に6:30に到着してから3時間も停泊をすることとなります。そのため、東引には午前11:30着となります。

貨物の積み下ろしがあり、長時間停泊となります。

「先東後馬」では東引に朝6時には到着。30分後には南竿に向かって出発し、午前8:30には到着します。

なので、現地での観光時間に影響が出る場合があるのです。ここはしっかりプランを練っておいた方がいいです。とくに、東引はバイクがないとほぼ観光にならない島。予約制の台湾好行バスでぐるっと回ることができますが、集合時間までに現地入りしていないといけませんので。

復路はちょっと複雑

南竿や東引から基隆へと向かう復路の場合、この時刻表では注意が必要です。基準が基隆の出航時間で記載されているため、前日に出発する内容で考えないといけません。

例えば、南竿を11/20に出発したい場合、その船は基隆を前日の11/19に出発するので、航路は奇数日の先馬後東になります。つまり、南竿を午前9:30に出発し、東引経由で基隆へ帰港(午後6時)となるのです。

事前チケット購入方法

  • オンライン予約:「馬祖海上交通訂位購票系統」公式サイト
  • 予約開始:出発日の60日前から
  • 外国人もパスポート番号を入力することで購入可能

 チケット受け取りは必ず前もって行ってください。僕がしてしまったミスを皆さんにはしてほしくないので。詳しくはこちら。

チケット代金

チケット代金は出発地によって若干異なります。

基隆 → 馬祖(片道・税込)

クラスベッドタイプ区間大人運賃(全票)半額/愛心票馬祖住民割(鄉親票)
頭等艙(ファースト)平舖(2人部屋)基隆 → 馬祖NT$1,890NT$945NT$1,323
貴賓艙(ビジネス)上下舖(4人部屋)基隆 → 馬祖NT$1,575NT$788NT$1,103
經濟艙(エコノミー)単人床(上下舖)基隆 → 馬祖NT$1,050NT$525NT$735
經濟艙(エコノミー)親子雙人床(上下舖)基隆 → 馬祖NT$840NT$420NT$588
經濟座艙(座席)座席基隆 → 馬祖NT$630NT$315NT$441

馬祖 → 基隆(片道・免税)

クラスベッドタイプ区間大人運賃(全票)半額/愛心票馬祖住民割(鄉親票)
頭等艙(ファースト)平舖(2人部屋)馬祖 → 基隆NT$1,800NT$900NT$1,260
貴賓艙(ビジネス)上下舖(4人部屋)馬祖 → 基隆NT$1,500NT$750NT$1,050
經濟艙(エコノミー)単人床(上下舖)馬祖 → 基隆NT$1,000NT$500NT$700
經濟艙(エコノミー)親子雙人床(上下舖)馬祖 → 基隆NT$800NT$400NT$560
經濟座艙(座席)座席馬祖 → 基隆NT$600NT$300NT$420

現地でのチケット購入場所と乗船案内

当日券がある場合は、その日の11時に公式サイトで公表され、以下の時間帯と場所で販売が行われます。

※以下は一般的な先馬後東の場合の時間になります。必ず当日の公式サイトで最新の時刻を確認してください。先東後馬の場合は時間が異なりますのでご注意を。

基隆港

チケット販売時間
13:00〜17:00 本社・基隆事務所
19:00〜21:30 基隆港西岸旅客ターミナル2階チケットカウンター
21:30以降 キャンセル待ち(後補)手続き開始

乗船時間
21:30 乗船開始
21:50 搭乗手続き締め切り
22:30 出航

乗船場所
基隆港西岸旅客ターミナル2階

南竿(福澳港)

チケット販売時間
14:00〜17:00 南竿事務所
08:00〜09:00 福澳港旅客服務センター1階チケットカウンター

乗船時間
08:30 乗船開始
09:20 搭乗手続き締め切り
09:30 出航

乗船場所
福澳港 新旅運大樓(新旅客ターミナルビル)

東引港

チケット販売時間
14:00〜17:00 東引事務所
09:00〜09:30 東引事務所(港の現場ではチケット販売なし

乗船時間
11:30 乗船開始
11:50 搭乗手続き締め切り
12:00 出航

乗船場所
東引港務大樓

東引のチケット購入や発券は気をつけてください。港にはチケットオフィスがなく、港からかなり離れた街中にあります。かつ、船が発着する時間にはチケットオフィスが空いていないのです。民宿スタッフから何度もLINEで「チケットは発券済みだよね?」と聞かれたんですがこれが理由でした。

運航の注意点

冬季(11〜3月)は風浪が強く、欠航・遅延が頻発します。
経由便では停泊時間が読めないため、翌日の予定に余裕を持つことが大切です。

毎日午前11時にその日の船が基隆を出航するかどうか発表があります(公式サイト)。つまり、南竿・東引側から乗船する人は、乗船日の前日には船が運航するかどうか確定していることになります。

基隆馬祖路線は1つの機材でぐるっと回るので、前日に出航しなければ、その1連の寄港地からの乗船はすべてできなくなります。

南竿はまだ国内線も飛んでいるので回避策がありますが、東引は船しかないので、台風シーズンや悪天候続きでは1-2週間全く船が動かないこともあるそうです。

僕が東引に行った時は往復ともに予定通り動きましたが、僕の復路の前日に出発する便が悪天候でキャンセルになっていました。香港からの観光客でしたが、民宿スタッフと相談していて、延泊するか南竿に脱出するか決めろと。結局南竿に脱出して、飛行機で帰る方法を取ったようです(でも飛行機はキャンセル待ち)。

東引にいて翌日の船が来ないことが決まった場合(基隆ではその日出発する)、その日の夜から翌日にかけて悪天候ということが予想されます。でもその日の天候が良ければ、臨時で東引と南竿間でフェリーが運航されることもあり、中心地である南竿に行くことができる場合があります。

南竿に行けば、南竿空港、そこから船ですぐの北竿にある北竿空港から台北に帰る選択肢が出てきます(東引と北竿に船はない)。

ただ、そもそも南竿や北竿の路線は小さな機材で常に満席近い搭乗率なので、キャンセル待ちが日常茶飯事。必ず乗れるとも言い切れません。それでも東引に長くいるよりは少しは発展している南竿の方がまだ良いということなのかもしれません。

実際に欠航するとこんな感じでサイトが更新されます。連続で10日間ぐらい欠航しているのがわかると思います。

中にはこんなことが書かれています。

10月20日 新臺馬輪因海象不佳停航 根據中央氣象局氣象、海象預報資料,10月21日臺灣北部海面浪高6轉7公尺,風力8至9陣風11級 因海象不佳,為顧及航行及乘客安全,10月20日新臺馬停航一天。造成您的不便敬請見諒 已線上刷卡旅客,因航班取消,本公司會自動全額退刷,若有回程或短程相關航班需辦理退票,請於各售票處上班時間來電辦理即可,切勿自行網路辦理退票。 因鋒面影響,導致海象不佳,預估10月21-24日恐無法開航,請旅客提早做好行程準備,實際開航與否仍以每日航班公告為主,請旅客多加關注。 因此鋒面影響日期較長,10/29前將依中央氣象署公告為主,在每日航班公告內公布五天內海象預告。

【新台馬輪 運休のお知らせ】

中央気象局の気象および海象予報によると、
10月21日の台湾北部海域では波の高さが6〜7メートル、風力は8〜9級、突風は最大で11級に達する見込みです。

海況が非常に悪いため、航行および乗客の安全を考慮し、10月20日の新台馬輪は終日運航を停止いたします。
ご不便をおかけしますことをお詫び申し上げます。

オンラインでクレジットカード決済をされたお客様については、
該当便の運休により自動的に全額返金処理を行います。
復路や短距離区間など、関連便の払い戻しを希望される場合は、
各販売窓口の営業時間内にお電話でお問い合わせください。
※インターネット上での自己手続きによる払い戻しは行わないでください。

前線の影響により海況の悪化が続く見込みで、
10月21日〜24日にかけても運航が難しい可能性があります。
ご旅行の計画は余裕をもってご調整ください。
実際の運航の有無は毎日の運航公告にてご確認をお願いいたします。

また、この前線の影響は長期間続くと見られ、
10月29日までは中央気象署の最新発表を基準とし、毎日の運航公告内で今後5日間の海象予報をお知らせします。

それから、船が動いていても南竿空港が濃霧で閉鎖されることが度々あります。その場合、飛行機の利用者を船に誘導するために出航時刻が1時間遅れるようになっています。

6月23日新臺馬輪返程(南-基)航班,經主管機關通知因南竿機場濃霧關場,為疏運旅客本航次南竿原訂9:30離港延後一小時10:30開航

6月23日の新台馬輪・復路(南竿→基隆)航班について、
主管機関からの通知により、南竿空港が濃霧のため閉鎖された影響で、
旅客の輸送を調整する必要があることから、
当初予定の9:30出港を1時間遅らせ、10:30出港に変更いたします。

② 台北港から南竿へ行く方法(不定期高速船)

もう一つのルートは、台北港(新北市八里区)から南竿へ向かう高速船です。
主に観光シーズンや連休時に限定運航される不定期便で、便名は「南北之星」など。

所要時間は約3時間と、基隆発のフェリーに比べて短いのが特徴です。
ただし、運航日が限られており、直前までスケジュールが発表されないため、確実に旅程を立てたい人には不向きです。また、夜行フェリーの倍近い値段になります。ちなみに寝台ではなく、着席しての乗船です。

台北市内から港までのアクセスも簡単ではないので、やはり基隆を使うことをお勧めします。

③ 南竿 ⇄ 東引を結ぶ島間フェリー(「馬祖之星」「東海明珠」)

南竿と東引の間には、島間専用のフェリーが1日1〜2便運航されています(シーズンによる)。
これは基隆発フェリーの経由区間とは別に、南竿–東引間だけを結ぶ交通船です。ハイシーズンには、基隆発フェリーの経由区間にプラスして、島間専用のフェリーが運航されることもあります。

船名は「馬祖之星」「東海明珠」などです。
所要時間は約1.5時間で、天候によって欠航することが多く、冬季は特に運航が不安定です。

チケットはネットや南竿・福澳港、東引の窓口で購入可能です。

旅の計画時に気をつけたいこと

経由地では貨物の積み下ろしに時間がかかることがあります。
冬季は欠航・遅延が多く、旅程に余裕を持つことが重要です。
復路の便が運休する可能性もあるため、南竿または基隆で1泊のバッファを取ると安心です。
船内の冷房は強めなので、ブランケットなどの防寒対策を忘れずに。
また、島内のATMは限られているため、現金を十分に準備しておきましょう。

まとめ

台湾から馬祖(南竿・東引)へ行くフェリーは、基隆港発が定番ルートで、台北港発は不定期の補助的ルートです。この2つの方法で馬祖へ渡り、さらに現地では南竿と東引を島間フェリーで行き来できます。

この記事を書いた人

飛行機や鉄道を使って日本・世界中を旅する30代会社員。ラグジュアリーホテルや飛行機のレビュー、主に台湾方面のまとめ記事を書いています。お問い合わせは日本語・英語・中国語でお気軽にどうぞ!

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