台湾旅行をする方の多くは台北市内を走る地下鉄を利用すると思いますが、郊外に行くのであれば台湾鉄道を利用することになります。台湾鉄道は通称台鐵(日本語読み:タイティエ)と呼ばれ、日本のJRと同じように街中から山の中、海沿いを走るなど、台湾の風光明媚な景色を堪能できる重要な観光素材でもあります。
この記事では、そんな魅力あふれる台湾鉄道のなかでも台湾で最も美しいと言われる駅「八斗子」を紹介します。この記事を見れば八斗子の魅力・行き方(アクセス)まで全て解ります。
八斗子駅とは
八斗子駅(日本語読み:バードウズ、中国語読み:bā dǒu zi)は、台湾の北部に位置する基隆(日本語読み:ジーロン、中国語読み:jī lóng)市にある駅。深澳線という台湾鉄道の支線の終点駅です。
*実際には基隆市と新北市の境にあります
深澳線は日本統治時代に作られた路線ですが、1989年に旅客営業停止により廃止となっていました。その後、深澳線は一部区間で運行が再開され、2016年には八斗子駅も再開となりました。
この八斗子駅はなんと言っても海の目の前に駅がある点が最大の魅力。台湾で最も美しい駅として、台東の多良駅とともに人気を博しています。
八斗子駅は台東の多良駅と比較すると、比べ物にならないくらいアクセスが簡単です。台北から1時間ほどで行けることもあって、台北観光のついでに訪れる人も少なくありません。
八斗子駅の魅力
八斗子駅の魅力はなんと言っても海が目の前にあること。すぐに海岸線というわけでなく、目の前に1本道路がありますが、少し高いところに位置している分、走行している車はトラックを除いてほとんど気にならず、電車と海のコラボを楽しめます。
本当に海の前なので、波の様子も間近で見ることができますよ。
八斗子駅に到着する電車の車両は、ほとんどが平溪線と直通になっています。そのため車両は平溪線で使われるオレンジ系の車両となることが多めです。
電車が終点の八斗子駅に到着してしばらくは、駅のホームには写真撮影をする人で溢れかえりましたが、4-5分すると人はいなくなるのでその時がシャッターチャンスです。
列車先頭方向に歩いて、逆から撮影した写真がこちら。山側にもホームがあるのですが、現在使用されていないそうです。
電車の中から撮影する海の様子も結構いい感じでした。
現在の深澳線はこの八斗子駅が終点なのですが、元々はさらに先の濂洞駅まで続いていました(1977年に営業停止)。
実は深澳線の線路は現在のところもう少し先まで続いています。海沿いに向かってホームから続く道を進んでみます。線路は草で覆われてしまい、現在は運行していないことが想像できますね。
ホーム方面を振り返ってみると、緑に覆われた電車の様子が。なんとも神秘的な絵です。
この道を1-2分歩くと深澳鉄道自行車という廃線跡を利用したアトラクションがあり、自分の足で漕ぐ自転車のようなカートで廃線跡に沿って進む体験ができます。
八斗子駅への行き方・アクセス
八斗子駅は台湾鉄道の支線である深澳線の終点で、台湾鉄道瑞芳駅から2駅です。瑞芳駅といえば九份に行く際のターミナル駅ですよね。他の観光と併せて訪問できる場所になります。
台北から行く場合はまず瑞芳駅まで向かいます。台北〜瑞芳の電車での行き方・アクセスは九份の記事に詳しくまとめていますのでそちらをどうぞ。
瑞芳駅では3番線に深澳線は発着します。
深澳線は時期によっては瑞芳駅始発もあるようですが、2023年8月現在は平溪線との直通のみで、菁桐・十分方面から電車はやってきます。始発ではありませんが、混雑して座れないということはないと思います。深澳線は支線で、瑞芳駅で本線と分かれていきます。次の駅は海科館駅です。
電車の本数は結構少ないので注意して下さい。2023年時点では1日8本しか運行していません。所要時間は12分、運賃はNTD15です。
乗車位置ですが、できれば先頭の窓付近にいるといいと思います。海科館駅を通過後、トンネルを通って海が見えてくる様子を楽しむことができますよ。
トンネルを抜けると終点の八斗子駅に到着です。