通訳としての訳は正しいのか?
園田通訳が「負けるわけにはいかない」を “Losing isn’t an option” と訳したのだとすれば、すごく的確なものだったのではないかと思います。
この訳が優れている理由は3つあります:
- 意味の方向性が一致している
日本語の「負けるわけにはいかない」も「負けが選択肢にない」も、どちらも“勝つしかない”という姿勢を示している。 - 英語として自然で力強い
英語では “I can’t lose” よりも “Losing isn’t an option” のほうが、プロフェッショナルな響きがある。 - 短くスローガン性がある
この言葉はTシャツやSNSでのスローガンにも適しており、チーム全体の士気を高める力を持つ。
ただしニュアンスの違いもある
「Losing isn’t an option」は非常にスマートで力強い表現ですが、
日本語の「負けるわけにはいかない」が持つ“情のこもった切実さ”や“責任の重さ”までは完全に再現できません。
たとえば:
- “I can’t afford to lose.” は「負ける余裕がない」という、もう少し切迫した表現。
- “I must not lose.” は「絶対に負けてはいけない」という命令調。
これらの方が“情熱”という面では近いかもしれません。
本当に園田通訳はそのように翻訳したのか
ネットではポストシーズン第2戦の前のインタビューで山本投手が「負けるわけにいかない」と発言した際にそのように翻訳したとされています。
以下のYotubeの3:06から山本投手が発言するところがまさにその箇所で、確かに山本投手は「負けるわけにいかない」と発言しています。
しかし、その後の園田通訳の訳を聞いても “Losing isn’t an option” とは言っていないようです。皆さんも聞いて確かめてみてください。
