ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸選手が、ポストシーズンで見せた圧巻の投球とともに注目を集めた言葉があります。
それが―― “Losing isn’t an option(敗けは選択肢にない)”。
一部では、この言葉は山本選手本人が口にした「負けるわけにはいかない」という発言を、通訳の園田氏が英語に訳したものだと言われています。
では、この訳は本当に正しいのでしょうか? そして、どんなニュアンスの違いがあるのでしょうか。
山本選手の日本語:「負けるわけにはいかない」
日本語の「負けるわけにはいかない」は、直訳すれば “I can’t afford to lose.” や “I must not lose.” となります。
この表現には、
- 責任感(チームやファンの期待に応える義務)
- 覚悟(どんな状況でも負けられないという意志)
- 状況の重み(ここで負けるわけにはいかないという決戦感)
といった日本語特有の“情緒的な圧力”が込められています。
つまり、単なる「勝ちたい」ではなく、
👉「負けることは自分には許されない」という強い責任と覚悟の表現です。
英語の “Losing isn’t an option” の意味
“Losing isn’t an option” は、直訳すると「負けることは選択肢にない」。
この英語表現も、強い意志を表す定番のフレーズです。
英語圏ではよく、試合前のスピーチやモチベーションの文脈で使われます。
たとえば:
“Failure isn’t an option.”(失敗は許されない)
“Giving up isn’t an option.”(あきらめるという選択肢はない)
つまり、「絶対にそうはしない」という強い決意を表現するのにぴったりの言葉です。
感情的というよりは、冷静でストイックな決意表明に聞こえます。
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